■あらすじ
カメラマン・池中玄太(西田敏行)の娘たちも大きくなった。結婚した長女・絵理(杉田かおる)はオメデタ、次女・未来(河合美智子)は女子大生、三女・弥子(安孫子里香)は高校受験を控えている。しかも、暁子(坂口良子)の妊娠で、玄太には初めての血のつながりのある子供が生まれる。一度に子と孫の誕生する玄太である。
そんなある日、玄太の前妻で三人の娘たちの亡母・鶴子(丘みつ子)の十三回忌法要が営まれた。鶴子と三人の娘たちに初めて会った時のこと、幼い娘たちを残して死んだ鶴子、子連れの歯科医・奥村(三浦友和)と結婚した絵理……。玄太の胸には様々な思い出がよぎる。
法要の最中、気分の悪くなった暁子が病院に運ばれるという騒ぎがあった後で、今度は弥子の受験をめぐって一騒動。弥子がお金のかかる私立の受験はやめると言っていて可哀いそうだと、おばの隆子(高田敏恵)が言い出したのだ。希望する学校に入れてやるつもりの玄太は、余計なお節介と大声で怒鳴り、弥子は顔色を変えて席を立った。暁子の出産も控える玄太に金銭的な負担をかけたくないと気をつかっていたのである。
何かと物入りの玄太は、楠(長門裕之)からアルバイトを紹介される。料理家・小日向あきら(桜田淳子)のつくった料理の写真を撮るのである。ところが、その中にトリ肉料理があったことから、鳥を愛し、鳥の写真を撮り続けている玄太は、トリを食べる奴は大嫌いだと、呆気にとられるあきらを残してスタジオを飛び出してしまう。玄太のピンチヒッターとして、楠は今度は別のカメラマン・前川(三浦洋一)を派遣。前川は、あきらに一目惚れしてしまう……。
数日後、玄太は弥子から希望校合格の電話を受けて大喜び。飛びはねながら街を行く玄太の目にとびこんできたのは、何と若い外国人男性と腕をくんで歩く未来の姿だった――。
(全4話)
◆出演
西田敏行、坂口良子、三浦洋一、井上純一、松尾和子、丹阿弥谷津子、長門裕之、桜田淳子、三浦友和
◆スタッフ
【原案・脚本】松木ひろし
【音楽】坂田晃一
【演出】石橋冠